たくみの紹介

Vol.19

キャンドルの家

福田 由美

明るい空気に包まれた、
元気あふれるたくみの家。

たくみの家が点在する庄屋通りの一角、七宝焼の家とともに軒を連ねる「キャンドルの家」。オリジナルのジェルキャンドルづくりが楽しめるこのたくみの家では、店主の福田由美さんが明るく元気に出迎えてくれます。

約20年間、群馬県の丸沼高原でご主人とともにペンションを営んでいた福田由美さん。2000年頃にご主人がたくみの里で「七宝焼の家」を始めたことをきっかけに、福田さんもペンションを畳み、その隣で喫茶店をオープンしました。それから10年ほどお店を切り盛りしていた福田さんでしたが、2011年の東日本大震災を機にお客さんが激減。喫茶店に代わるものを、と新たにはじめたのが透明な蝋を使ったジェルキャンドルでした。

「何かできるものはないかと考えている時に、アイデア探しも兼ねてギフトショーを見に行ったんです。すると、透明なキャンドルを紹介している会社がいくつか出展していて、これは面白そうだなと。見た目も素敵だし、中にいろいろなものを入れてオリジナルのキャンドルをつくる体験もできる。それで地震があった半年後には、『キャンドルの家』として再スタートすることにしました」

2011年10月に喫茶店を改修して生まれ変わった「キャンドルの家」。冷蔵庫やカウンターなど、所々に喫茶店だった頃の面影が残っています。「今ではすっかりキャンドルづくりの工房だね」と笑う福田さん。キャンドルに使うジェルの準備や体験はもちろん、パンフレットや解説動画も福田さん自身が制作。ものづくりへのこだわりが隅々に感じられます。

「昔からコンピュータで印刷物をつくったり、ものをつくったりするのは好きだったんです。気になったらとにかく何でもやってみようと。逆に話すのはずっと上手にならなくて……(笑)。それもあって、わかりやすく伝わるような工夫をしているんです。最後にできあがったキャンドルを見て、おー!っと喜んでもらえた時は感無量です」

そう謙遜する福田さんですが、話ぶりはとても朗らか。福田さんのきっぷの良さも相まって、時には体験の子どもたちでいっぱいに。喫茶店から「キャンドルの家」へ、姿が変われどいつも元気をもらえる、たくみの里の憩いの場所です。