レザーとキャンバスの組み合わせが人気のハンドバックや、機器のコードをまとめるためのレザークリップなどアイデア満載の商品が楽しい「革細工の家 KURO」。お店に行くと、店主である菅沼典文さんの清々しいものづくりの姿勢に触れてつい長居してしまいます。
たくみの紹介
Vol.2
革細工の家 KURO
菅沼 典文
Vol.2
菅沼 典文
レザーとキャンバスの組み合わせが人気のハンドバックや、機器のコードをまとめるためのレザークリップなどアイデア満載の商品が楽しい「革細工の家 KURO」。お店に行くと、店主である菅沼典文さんの清々しいものづくりの姿勢に触れてつい長居してしまいます。
元は金融や介護の仕事などをされていた菅沼典文さん。レザークラフトは、会社勤めの傍ら趣味として独学で始めたといいますが、クラフトフェアの参加がきっかけで趣味が仕事になったといいます。
「一人の客としていろいろなクラフトフェアを回っていたのですが、作品が増えてきたところで、試しに出展者として参加してみたんです。自分で図案をデザインし、革を縫って作る。それをお客さまと直接に話して買っていただき、手渡しする。これがとても嬉しくて。それまで40年も会社員でしたから、その新鮮な体験にすっかり魅了されました」
しばらくクラフトフェアでの販売を続けていた菅沼さん。よく遊びに来ていたたくみの里に借家の貼り紙を見つけます。「2007年のことでした。修行したわけでもないし、お店をやって生きていけるのか不安でしたが、とりあえず1年だけ、週末だけお店をやってみようとはじめたんです」
いまでは各地から集めたレザーの数々が棚に並び、大きなテーブルの上には試行錯誤した図案が山と積まれます。3台のミシンを使いこなし、さまざまな種類の製品が生み出されていく菅沼さん。手先の器用さは、ご自身で手がけたというすっきりとした内装にも表れています。こうするとより使い勝手がいい、この素材を組み合わせた方が楽しいなど、菅沼さんのサービス精神もあいまって、リピーターやファンは着々と増えています。
「たくみの里にも助けられたと思います。お店をやっている人、住んでいる人、どちらもとても気さくでよそから来た自分にも優しくて。また、観光客の方もいろいろな人がいて、革関係の人がいい卸先を紹介してくれたりということもありました」
お店に行った際、気になった製品があればぜひ菅沼さんに尋ねてみてください。ものづくりの楽しさや奥深さが、きっと伝わってくるはずです。